当院の仮説である病的共同運動の原因は「麻痺した筋肉の萎縮と過緊張のアンバランス」の解釈です
まず表情筋はそれぞれ絶妙なバランスによって互いに連携しています
例えば
ウインクをする時、無意識にそちら側の口角は上がります、逆もしかり
口を尖らせる場合、強調して尖らせようとすればするほど 目は大きく開き、眉毛は上に上がります、逆にその時に眉を手で下方向に押さえると、尖らせる力は弱くなります
このように 意識している部位の動き以外に 無意識に動く部位があり 互いに連携して、バランスをとって表情を作っています
もし、麻痺の後遺症で 筋萎縮や筋肉の過緊張があればどうでしょうか?という話を書いていきます
まずイメージとして
「筋萎縮」とは
長期間 麻痺の状態が続き、動きが無かった筋肉に主に生じ
その筋肉は痩せて、縮み、硬くなりほとんど動きのスイッチが入らないイメージがあります
「筋肉の過緊張」とは
麻痺後にある程度は動くようになったが、伸びることより、縮むことに特化した 非常に硬い状態
伸縮の幅は狭く、力の限界も早く訪れるので、非常に疲れやすく、その動きはりやすいし、目立ちやすい
ちなみに
顔面神経麻痺でない正常者でも 食いしばりなどのクセなどにより
・写真写りが右からより左がいい
・笑顔でも目が笑ってない
・機嫌は悪くないが 難しい顔!や話かけづらい!など!の印象になる
などの変化がある
総じて
筋萎縮と過緊張は 硬く縮んでいることが共通
筋萎縮は動きのスイッチが入りにくい
過緊張した筋肉は動きのスイッチは入りやすい
よって
仮に口角を上げる筋肉が萎縮しており、目を閉じる筋肉が過緊張している場合は
口角を上げようとすると その動きのスイッチは入りづらく 目を閉じる筋肉に先にスイッチが入り、しかもカクカクして、悪目立ちし不快な病的共同運動になる
じゃあ どうすれば?
共通するのは「筋肉が硬い!」=「縮むに特化し、伸びることは下手!」であるので
適度にピンポイントでその筋肉をストレッチをし、伸縮の幅を広げ 動きの幅を広げることが有効である