まず、基本的に表情筋には拮抗筋がなく、収縮>伸長の特徴があり、過度な収縮による弊害が病的共同運動に関係していると考え、伸展方向にストレッチにして 伸縮の幅を広げてやる事が有効であると考えました
また、表情筋の多くは皮筋であり、それは一方は骨に付着し、他方は皮膚に移行するタイプの筋肉であり、収縮の方向は皮膚に移行している部分が骨に付着している側へ近づくように収縮する特徴があり、筋萎縮や過緊張した筋肉は骨に付着した側に集まり、収縮していると考える
例えば
口角から頬骨にある 大頬骨筋は 口角を引き上げ 頬骨に近づける方向に収縮をしますが 筋萎縮や過緊張状態では 頬骨側に筋収縮が偏り固まった状態であるので この部位をストレッチします ストレッチの方向は手前に引き出し、さらに口角方向へ2ミリをほど伸ばす意識で、無理のないように!優しく!行います
具体的に・・
ストレッチのやり方は ストレッチしたい側とは逆の手を使います
手を消毒し 口の中に反対の手の親指を入れます
他の指が頬の外から頬の筋肉を把握します
この部分は 大頬骨筋の筋紡錘の部位なので さらに有効に伸ばすことができます
親指で 歯茎と頬の内側の境目に指を当て 外側の指とでしっかりと把握し、その部位を手前かつ口角方向へ約2ミリ引き出し、5秒ストレッチし、脱力を10回繰り返します
他の気になる部位も同様に 手前かつ口唇方向へ繰り返します
伸縮の幅が広がり 表情が豊かになれば まずはOKです
やってはいけないマッサージ
表面の皮膚をリフトアップ(下から上へ)はやらないように!お願いします
なぜなら
筋萎縮や過緊張により収縮のクセがついた骨の付着部へ さらなる収縮を促す方向のマッサージになるため 逆効果になります
お役に立てれば幸いです